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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

一角獣の夢

ガンダムに興味はなかった。

ロボットより超人ヒーローにひかれるタイプだったから。

今回ちょっとガンダムUCってのを観てみたのは(といっても2話分だけど)、フランスの至宝と言われるタペストリー『貴婦人と一角獣』が作中にキーモチーフとして登場するから。

このタペストリーを今度東京の国立美術館に観に出かけることにしたのだ。

なぞめいた寓意をふんだんに孕んだこの作品、対面するのが、すごく楽しみです。

で、そのために観たガンダムの話なんだけど、やっぱりいまさらながら、けっこう大人向けのアニメだなーと思った。オリジナルのガンダムから直結するストーリーなんだけど、やはり設定が政治的というか、政治や権力、そしてそれに振り回される庶民、もっというなら少年少女たちの葛藤という型は健在。

連邦とジオンが単純な善悪でもなく、わかりやすい対立でもなく、反発しながらも癒着し合う姿というのはすごく現実身を帯びていて、どこか痛かった。

ガンダムアニメは、ロボットものにあまり興味のない僕にも、超人ものとしての楽しみ方がある。

それがニュータイプという存在です。説明によると、宇宙に適応し、特殊な感応力を得たあたらしい人類のことらしい。

言葉によらないコミュニケーションという意味で、嘘偽りのない魂の触れ合いを喚起させるが、もちろんそれはAKIRAの子供たちと同じように、破壊兵器へと転用されてしまう。

さて、貴婦人と一角獣タペストリーは6枚の連作で、うち5点は視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚と題されている。最後の1点だけが、「我が唯一の望み」と呼ばれている。

これってなんだろうね?

$続・エビで龍を釣る

これは五感を超えた第六感をあらわしていると解釈されたりしているけれど、もっと言うならそれによる共感。個体差を超えたシンパシーをあらわしているのかもしれません。

すべての人間がニュータイプになれば、痛みも喜びも平等に分かち合え、世界から戦争がなくなるでしょう。それを唯一の望みとする人もあるいはいるかもしれない。

でも、それはこの宇宙で唯一叶うことのない望みかもしれない。

ただ、それはいつまでも追い続けるべき望みでもある。最後のタペストリーが天蓋で覆われた何かを描いているのも象徴的だよね。

それはありそうだし、あるべきなのに、決して目の当たりにすることのできない何か。乱暴にめくり上げれば可能性の獣である一角獣は消えてしまうだろう。

てな感じ、観てもいないのに、ちょっと先走って書き過ぎたんでここまで。

再来週に観てきます。またレポートします!