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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

鎖鑰放閑遮莫善財進一歩来

本木雅弘さん主演のファンシィダンスというとても好きな映画がある。

禅寺に入門する現代的な青年のちょっとコミカルなストーリーで、寺院という俗世間から隔絶した世界を皮肉も込めた視点で描いている。名作だと思う。

映画では、竹中直人などが先輩の雲水役で出てたりして(ホモだったかも)かなり強烈なインパクトがあった。

閉鎖社会を描いていながら、そこもまた俗な人間臭さでいっぱりだったりするわけだけれど、それもまた温かみがあって愛おしいのである。

その元ネタというかパロディの元になったNHKの特集を発見したので、ご紹介します。

トイレのやり方のシーンなどは、ほとんどそのまま映画でも使われている。

迫力の法戦の場面も映画に受け継がれているので両方比較してみると面白いかもしれない。

このドキュメンタリーに描かれている永平寺には観光で行ったことがあるけれど、これほどストイックな感じはしなかった。

いまはほとんど俗世と陸続きになっているんだろうね。実際、現代に悟りを求めて門を叩く人間がいるのだろうか? 求道的な志と、それを開花させるシステムはいまや世界中探してもあまりないのだろう。

その代わり、一般的なスクールやセンターがその代わりを担っている。そんな時代なのかも。

永平寺を旅行でたずねた時には、坊さんが雪かきしながら携帯でおしゃべりしてたのが印象的だった笑

なぜかそれもあるがままの姿のようで僕は気に入ったのだったが。

前に紹介した佐々井秀嶺さんも、若き日に永平寺の門を叩いたが、「おまえは大学を出ているのか、今時、大学も出てなきゃ坊さんも務まらんぞ」とか言われてすっかり冷めてしまった書いていたように思う。

永平寺の山門の聯に書かれているのは、

「鎖鑰放閑遮莫善財進一歩来」(さやくほうかん、さもあらばあれぜんざいのいっぽをすすめきたることを)

意味:真に発心修行、弁道を望んで来ている者には、いつでも永平寺の山門は開けっぱなしであるから、どんな者であっても永平寺で受け入れてくれる。

はずなのにね。

ま、こまかいことを突いても仕方ないだろう。時代に合わせた都合があるんでしょう。

それにしても、映像中、入門の際の持ち物検査でメンバーズカードを発見されて堂から追い出される新米僧には笑った。メンバーズカードて。何のだよ?

「すすき野と勘違いするな!」とか罵声浴びてたし。

僕なんかは、冷え性なので、もう永平寺の寒そうな光景を眼にしただけで「無理!」となる。南国バリかなんかの僧院で歌って踊って悟れるお寺はないだろうか。氷点下なんちゃらと言われた時点で回れ右しちゃう。

そんな都合のいいお寺はないだろうな~

あ、でもラーマクリシュナの本とか読んでると、しょっちゅう歌ったりしてたっけ。同じお寺ならあっちのがいいかな。