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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

28日後&週間後/怒りの果ての薄明かり

ゾンビ映画を観てみよーと思いまして、まずはこのシリーズを。

$続・エビで龍を釣る

最初のはダニー・ボイル監督、後者はファン・カルロス・フレスナディージョという監督が撮っております。

まずこれはゾンビ映画なのかどうかもよくわからない。ウィルスに感染して、ひどく凶暴になるという設定なのだ。その血を浴びたりして体内にウィルスの侵入を許すとさらに感染する。

これが革新的に潜伏期間が短い。というか、潜伏しない。即座に症状が出るので、すぐにバーサーカーのごとくなり果てるのである。

そして、気だるいゾンビたちと違って、これは思いっきり走るのだからたまらない。そしてゾンビの無感情に対し、これがレイジウィルスと名づけられているだけあって、猛烈な怒りの感情を全面に漲らせている(ように見える)

理性を振り切り、人間の根源的怒りに身を任せた、そんな姿にも見える。

町山智浩さんが、ゾンビ映画とは、ヴェトナム戦争などを経験したアメリカが、人間性を失い権力と大勢に流されてコントロールされる者を皮肉る意味で作ったものであるという。またそういう時代を批判的に描いた政治的な側面もあるのだと言っていた。

おまえらはゾンビじゃないと言い切れるのか?

と。

だとしたら、この怒りに満ちた感染者たちはなんだろうか。しかも、28週後の方では、真昼間でも活動可能に進化してるじゃないか。怖い。

余談だが、僕はジェレミー・レナーが好きです。

ハートロッカーでも軍人役だったが、この作品では、爆弾解体ではなく、狙撃兵である。とにかくヘルメットと迷彩柄の似合う男だ。

またベン・アフレックの『タウン』でも印象的だった。

$続・エビで龍を釣る

またトレインスポッティングでベグビーをやってたロバート・カーライルも出てくる。

いろんな部分で「あれ」という懐かしさを感じました。

この2作、両方とも、ちょっとした善意や愛情が大崩壊を引き起こすというところが悲しい。そもそも最初の作品では、武闘派動物愛護団体が猿を解放することから悲劇がはじまるのだし、2作目もママの写真を取りに姉弟が川向こうへなんか行かなければ、さらなるブレイクは起らなかった。

そしてもちろん、最後に、あのヘリのパイロットがあの二人を乗せたりしなけえれば………。

そう、すべてが人間の人間らしさが引き起こす悲劇なんです。そういう意味では、あの感染者たちの「怒り」は、人が人であるための優しさや慈愛が滅多に報われないことへの訴追であるのかもしれません。