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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

達人伝/変人図鑑

ロッド&リールの巻(レビュー)

僕の好きな王欣太の新作で出てたので新幹線のキオスクで購入。

先日の東京行きのホームでのことです。1・2巻をまとめて買って、おかげで車内での暇つぶしになりました。

内容は春秋戦国時代もの。舞台はもちろん中国です。秦の台頭で、中華世界が統一されるか、というあたりの物語です。

中国だの中華だのといっても、そういう実在があるわけではありません。中国4千年の歴史といっても各時代に支配民族も違えば文化・風習も違うのものだったのですから、現在の中華人民共和国と確たる連続性があるわけではないのです。

むしろ、この大陸を舞台にさまざまな文化王朝が勃興し、また没落していったそのダイナミズムこそが、仮想の中国世界の面白さでしょう。

今回の話は荘子の孫である荘丹の物語です。彼が虎狼の国とされる秦に抗うために、各地から様々な分野の名人達人を集めるという筋です。

当然、かなりの変人に出くわすことになるでしょう。そんな人々を腹の底に収めて揺るがぬ人物として道家の始祖のひとりとして名高い荘子の血を継いだ主人公が必要なのでしょう。

鷹揚としていて器の大きな人物としては、蒼天航路劉備を彷彿とさせますし、天才奇才をかき集めるというのは曹操の習い性でした。そういう意味でこれは蒼天航路の面白さをしっかり受け継いだ作品といえるでしょう。

前作「remember」が消化不良なまま終了してしまって悲しいところだったので、こいつで心を晴らすことにします。

$続・エビで龍を釣る

変人図鑑の様相を呈すこと間違いなしの本書ですが、行けるところまで追いかけてみたいと思います。そんな自分も変人? 

それともどうしようもなく凡人であるがゆえの憧れなのでしょうか?