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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

秋の大運動会

本日は刈谷市体育館で秋の大運動会です。

といっても格闘技をするだけのいつもの調子ですが、楽しみですね。その後は地元の皆と忘年会にしゃれ込むつもりなのでザ・多忙ですね。

昨日はCUTという映画についての映画を観ました。兄貴の借金を返すために、殴られ屋になるというストーリーなのです。ボロボロになって1000万以上を返済してしまう凄まじさがこの映画にはありますが、それ以上に感動的なのは映画に対する愛ですね。

この主人公は映画が好きでたまらない男で、ミニシアターの上映会をしばしば企画しているのです。そしていつか自分でも映画を撮りたいと考えている男でもあります。

そんな男が兄貴の借金を返し終わったその時、次に出た金貸しに対しての一言は、新しい借金の申し出でした。ようやく負債から自由になれたのに、新たな、そしてより多額の金額を申し入れる男には狂気が宿っています。

しかし、それは身内の不始末を購うためというネガティブなものではなく、自分の新しい映画を撮るためなのです。彼が作る新たな映画がどんなものになるかは描かれていませんが、とても興味をそそられる力強いものになるはずです。

作中に出てきたベスト100のパンチならぬ映画は監督その人の偏愛する映画にリストに違いありません。

Pather Panchali/ Satyajit Ray 1955

大地のうた/ サタジット・レイ

Battleship Potemkin/ Sergei Eisenstein 1925

戦艦ポチョムキン/ セルゲイ・エイゼンシュテイン

2001:a space odyssey/ Stanley Kubrick 1968

2001年宇宙の旅/ スタンリー・キューブリック

Late Spring/ Yasujirou Ozu 1949

晩春/ 小津安二郎

The Searchers/ John Ford 1956

捜索者/ ジョン・フォード

Sunrise/ F.W. Murnau 1927

サンライズ/ F・W・ムルナウ

Throne of Blood/ Akira Kurosawa 1957

蜘蛛巣城/ 黒澤明

A Trip to the Moon/ Geroges Melies 1902

月世界旅行/ ジョルジュ・メリエス

L'atalante/ Jean Vigo 1934

アタラント号 /ジャン・ヴィゴ

Ugetsu Monogatari/ Kenji Mizoguchi 1953

雨月物語/ 溝口健二

8 1/2: Federico fellini 1963

8 1/2(はっかにぶんのいち)/ フェデリコ・フェリーニ

Citizen Kane/ Orson Welles 1941

市民ケーン/ オーソン・ウェルズ

このうちの何本をご覧になったことがあるでしょう。僕はたった4本です。

せめてこの10本くらいはちゃんと観ないとな、と歴史への敬意を新たにしますね。

園子温監督は小津や溝口なんて大キライだ、と言ってましたが、好き嫌いの評価を下せるということはつまり観たということなんですね。知らないのではなく、ちゃんと通ってきている、その上で唾棄したければしたらいいのです。

それにしても、これだけ殴られて無事なわけがありません。たとえ映画のフィクションとはいえ、人はこれだけのベアナックルの打撃に耐えられるはずがない。根性の問題じゃない。

あえて、欠点を述べれば、そこらへんが少し物足りないなと感じました。

最近僕が顔面KO競技の危険性に敏感になっているからかもしれません。最近の辰吉の映像を観ると明らかに呂律が回らなくなっていて、パンチドランカー症状が出ているのがわかります。大好きがボクサーがあんなふうになっていくのは悲しいものです。

ま、映画なのでいいんですけどね。

ただ、最近のノックアウトゲームと呼ばれる若者が通りすがりの人を予告なく殴りつけるゲームなど、人を殴ることの危険性を軽視した結果ではないでしょうか。あれはいかんよ。

死人も出ているらしい。日本では流行らないことを祈る。

この映画で、ただの根性で打撃を絶えるのでなく、殴られ屋としての技術などを磨く場面があればよかったのにと惜しまれる。