読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

最後のレッスン

泣いてしまいました、最近涙もろいのは歳のせいでしょう。

エリザベス・キューブラー・ロスのドキュメンタリーです。有名なのでご存知の方も多いかと思いますが、ホスピス医療の道を切り開いたことで全盛期に名だたる人物です。

彼女は死に控えた病者に寄り添いその精神的不安や葛藤を和らげる手助けをした。それに人生を費やしたといってもいいかもしれません。

医療とは、人の命を永らえさせるだけでなく――それは常にいつか敗北するのだから――安寧のもとに終わらせることも大きな役目だと悟ったのでした。

自分の人生とどうやって和解するのか。数々の失態や屈辱やエゴを、傷ではなく、人生の美として評価できるようになるにはどうすればいいのか?

宗教や死後の世界のへの考えが、終わりを控えた人間にどういった影響を与えるのか。彼女の研究からは多くのことが学べます。

そして、このドキュメンタリーを観るとわかるのですが、彼女自身もその最期に際して、彼女が看取った患者たちと同じ問いの前に立たされるのです。

人生に大切なことはふたつしかない。

「愛を分け与えること」

「愛を受け取ること」

分け与えることに熱心だった彼女は、人生の最後に「受け取ることレッスン」を課せられることになったのです。これは前者に比べて必ずしも楽にことではないのです。

数々の死に行く人たちを看取って、死後の世界を確信した彼女は、死んだらどうするか?という質問にこう答えてます。

「わたしはあまりダンスをしてこなかった。だから踊るのよ。無数の銀河でね」

とても素晴らしいドキュメンタリーです。是非、多くの人に観てほしいものです。

そして、きっと彼女はいまも踊ってるんだろうな、と思います。僕はけっこう踊り狂ってきた人生ですが、死んでも懲りずに踊るつもり。