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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

エスケープ・フロム・ユアライフ

随分、間が空いてしまいました。

大したネタがなかったからでありますが、ブログなんてものはご大層な事件を綴るものでもないですもんね。気を取り直していきます。

えー先日同僚が消えました。

お盆明けに忽然と姿を消したのです。出勤時間に現れず電話にも出ません。各種SNSから自分のIDを削除していることから計画的な蒸発だったことがわかります。

事件性はほぼないでしょう。いわゆる「トンだ」ってやつですね。

高校自分にもバイト先の料理屋でパートのおばちゃんと板前が駆け落ちして消えたことがありますが、久しぶりの消失になんというか複雑な気持ちが沸いてきます。

大人としてはその責任感のなさを責められて当然です。引継ぎもなく居なくなったわけですから本当に現場は大変。

でも一方で「やりやがったな」とエールを送りたい気もあります。なんというか、誰にも断りを入れず何もかも投げ出して遠いどこかに消えてしまいたいという欲求はどんな人にもあるのではないでしょうか。

ただ、疎ましくも愛すべきしがらみをスパッと断ち切れないんですね。フツーの人は。

信頼してくれた仲間も愛してくれた恋人も、何もかもに背を向けて、それどころか後ろ足で砂をかけるような真似をして、脱兎のごとく逃げる。逃げる。逃げる!

つまり自身の人生そのものから離脱する。もちろんどこまで逃げても浮世の野暮な面倒はつきまとうでしょうが、たった一瞬に満たない開放感のためにそれをする人がいてもいいじゃないでしょうか。

ロード・ムーヴィーの見すぎかもしれません。

それにしても今日まで彼はそんなそぶりを見せませんでした。同僚との折り合いも悪くなかったし、業務にも前向きに取り組んでいました。そして何より実直そのものといった彼がそんな行動に及ぶとは思いもよりませんでした。

人間て不可解だ。いい意味で?!

彼の身にどんな変化があったのか、うかがい知ることもできませんが、すばらしい新天地にたどり着くことを祈ります。