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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

君の名は。

君の名は。

先日観たんだけど、ちょっと考察というか妄想を広げてみたいことがあります。ネタバレも含みますので未見の方は読まないでね。

わりと重要かもしれないのに作中描かれなかった部分があって、それは後半、三葉が町長である父を説得し、町民を避難させるシーンです。ここを自分なりに補填しないと作品がうまく完結しないというかパズルが嵌らない気がするので考えてみました。

あのシーン。どうやったら頑な父を動かせるんだろうか。山火事の危険は去ったと知れてしまっている。政治家としての立場にこだわる彼が自分の娘とはいえ子供の戯言に付き合うとは思えません。

結論として言うと、おそらく描かれなかった説得シーンで三葉には亡くなった母親の魂が憑依(もしくは入れ替わり?)したはずです。あの父親が最も愛していたのは母で、権力志向になった父を動かせるのは死んだ妻だけだから。

作品そのものも過去や死者との交流が太いテーマになっているので十分あり得ると思う。また三葉も母親も巫女というかシャーマンの血筋だから東京の高校生と入れ替わるより容易にシンクロできるはず。

そこをあえて描かなかったのは三葉が色んなものと入れ替わると主人公とヒロインの唯一無二な関係の印象がブレるからだろう。あんまり親子の葛藤にスポットを当てると複雑になるしね。

ということで自分なりに隙間を埋めてみました。

これは正解じゃないけれど、いろいろ自分なりに考えさせてくれる隙間があるのはいい作品の証拠でしょう。