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クレバスと炸薬亭

映画や本、お芝居などのレビューを中心にやってくよ。

ぶんにゅうううう(パペラキュウ)

パペラキュウ

 

松永豊和のパペラキュウはいまだ未完、現在もネットで続行中である。

 

傑作の呼び声高いが、私もそう思う。加えて彼のHPにある「邪宗まんが道」を合わせ読むと何かがカチリとハマる。

 

そうか、と納得する。

 

納得されたのは、こういう漫画を描く人はこういう小説を書くだろうということ。その逆もまた然り。まるで当たり前のことで誇れることじゃないが、本当にこの2作品が互いを証明し合ってるみたいだ。マンガはフィクションであり、小説は基本的にはドキュメンタリーだが、ふたつは同じだ。

 

感染と変質、ついで破裂。

 

パペラキュウ菌という生物兵器は、人間の頭部を蟹のようにしてしまう。蟹のハサミは当人の頭髪を刈りつくして長い年月の中で脳を呆けさせる。

 

感染方法は体液を摂取することだが、尿ではなく血液だと感染者は耐えきれず頭を破裂させて死んでしまう。

 

この構図は「まんが道」の主人公が被害妄想に囚われ続けたあげく、圧縮させ続けた衝動や情念を作品にして爆発させるのに似ている。免疫力の低い主人公は容易に他人の悪意に感染して巨大に怒りのハサミ(ペンを?)を振りかざすのだ。

 

それはそうとして、尿と血液ではく精液だとどうなるのだろう? 具体的には性交渉で感染した場合、パペラキュウ菌はどのような結果を及ぼすのだろうか。

 

発症の瞬間、赤子の産声のようなものが発せられるのだが、発症が誕生であるならそれに先立つ受胎(性交)も容易に連想させるだろう。

 

どこかにその場面が登場することを待っているのだが、どうだろうか。

結末はまったく予想できないが天才ならぬ我々は座して待つことする。